---------------------------------------------------------------------- ■著作者の権利 ---------------------------------------------------------------------- 「人格的な権利と財産的な権利の2つ」 著作者の権利は、人格的な利益を保護する著作者人格権と財産的な利益を保護 する著作権(財産権)の2つに分かれます。 著作者人格権は、著作者だけが持っている権利で、譲渡したり、相続したりす ることはできません(一身専属権)。この権利は著作者の死亡によって消滅し ますが、著作者の死後も一定の範囲で守られることになっています。 一方、財産的な意味の著作権は、その一部又は全部を譲渡したり相続したりで きます。ですから、そうした場合の著作権者は著作者ではなく、著作権を譲り 受けたり、相続したりした人ということになります。 ○著作者とは ・著作者:著作物を創作した者をいう 共同著作物については、共同で創作に寄与した者全員がひとつの著 作物の著作者となる ・法人著作(職務著作):次の要件を満たす場合には、法人等が著作者となる (1)法人等の発意に基づくもの (2)法人等の業務に従事する者が職務上作成するもの (3)法人等が自己の名義で公表するもの (4)作成時の契約、勤務規則に別段の定めがないこと ○著作者の権利 ■著作者人格権 <公表権> 自分の著作物で、まだ公表されていないものを公表するかしないか、するとす れば、いつ、どのような方法、形で公表するかを決めることができる権利 <氏名表示権> 自分の著作物を公表するときに、著作者名を表示するかしないか、するとすれ ば、実名か変名かを決めることができる権利 <同一性保持権> 自分の著作物の内容又は題号を自分の意に反して勝手に改変されない権利 ■著作権(財産権) <複製権> 印刷、写真、複写、録音、録画などの方法によって著作物を有形的に再製する 権利 <上演権・演奏権> 著作物を公に上演したり、演奏したりする権利 上映権 著作物を公に上映する権利 <公衆送信権・伝達権> 著作物を自動公衆送信※したり、放送したり、有線放送したり、また、それら の公衆送信された著作物を受信装置を使って公に伝達する権利 ※自動公衆送信とは、サーバーなどに蓄積された情報を公衆からのアクセスに より自動的に送信することをいい、また、そのサーバーに蓄積された段階を送 信可能化という。 <口述権> 著作物を朗読などの方法で口頭で公に伝える権利 <展示権> 美術の著作物と未発行の写真著作物の原作品を公に展示する権利 <頒布権> 映画の著作物の複製物を頒布(販売・貸与など)する権利 <譲渡権> 映画以外の著作物の原作品又は複製物を公衆へ譲渡する権利 <貸与権> 映画以外の著作物の複製物を公衆へ貸与する権利 <翻訳権・翻案権など> 著作物を翻訳、編曲、変形、翻案する権利(二次的著作物を創作することに及 ぶ権利) <二次的著作物の利用権> 自分の著作物を原作品とする二次的著作物を利用(上記の各権利に係る行為) することについて、二次的著作物の著作権者がもつものと同じ権利 (以上引用:(社)著作権情報センター http://www.cric.or.jp/) ○著作権の保護期間 原則:著作者の死後50年まで 著作権の原則的保護期間は、著作者が著作物を創作した時点から著作者 の死後50年までです。 (但し、例外もあります。以下を参照してください) ・実名(周知の変名を含む)の著作物:50年 ・無名・変名の著作物:公表後50年 (死後50年経過が明らかであれば、そのときまで) ・団体名義の著作物 :公表後50年 (創作後50年以内に公表されなければ、創作後50年) ・映画の著作物 :公表後70年 (創作後70年以内に公表されなければ、創作後70年) ※期間は計算を簡便にするため、死亡、公表、創作の翌年の1月1日から起算 されます。 なお、保護期間中でもその著作権者の相続人がいないときは著作権は消滅 します。 ○著作権侵害・罰則 著作権のある著作物を著作権者の許諾を得ないで無断で利用すれば、著作権 侵害となります。ただし、許諾なく使える場合には、無断で利用しても著作 権侵害にはなりません。 また、著作者に無断で著作物の内容や題号を改変したり、著作者が匿名を希 望しているのに著作物に勝手に本名をつけて発行したりすれば、著作者人格 権侵害となります。 さらに、無断複製物であることを知っていながら当該複製物を頒布したり、 頒布の目的で所持する行為や著作物に付された権利者の情報や利用許諾の条 件等の権利管理情報を故意に改変する行為なども権利侵害となります。 <民事上の請求> 上記のような権利侵害の事実があるときは、権利者は権利の侵害をした者に 対し次のような請求をすることができます。 こうした請求は当事者間で争いがある場合には、最終的には裁判所に訴えて 実現してもらうことになります。 a.侵害行為の差止請求 b.損害賠償の請求 c.不当利得の返還請求 d.名誉回復などの措置の請求 <罰則> 著作権侵害は犯罪とされていますから、侵害者を処罰してもらうことができ ます。ただし、被害者が告訴しなければ処罰されません(親告罪)。罰則は、 著作権侵害、著作者人格権侵害ともに3年以下の懲役又は300万円以下の 罰金となっています。 なお、法人などが著作権等(著作者人格権を除く)を侵害した場合は、1億円 以下の罰金となります。 (以上引用:(社)著作権情報センター http://www.cric.or.jp/) このように著作権の侵害に対しては、時には刑事罰も含めて非常に重い罰則が 課せられる場合があります。 他人の著作物を安易に扱うのではなくその取扱は慎重に行うべきといえます。