---------------------------------------------------------------------- ■契約書の必要性─危機管理(予防法務の観点から)─ ---------------------------------------------------------------------- 予防法務とは? あまり聞き慣れない言葉と思う方もいらっしゃると思います。 では、危機管理(リスクマネジメント)という言葉はどうでしょうか?マスコミ 等でも一時よく使われていたので、聞いたことがある、いやよく知っていると いう方もいることと思います。 例えば、AさんがBさんから、商品Xを5個ほど買うと電話で伝えたとします。 Bさんは、商品Xを5個用意しAさん宅に持参しました。 ところが、Aさんは3個でいいと言います。Bさんは5個買ってくれないと利益が でないので困るといいます。Aさんは正確に5個と言ってはいないと言います。 …一時が万事という感じです。水掛け論で痛み分けのうちはまだいいですが、 これが、個数が膨大な量だったり、1個が大変高価なものだったとしたら…。 普通に考えれば、書面をかわしておけばいいと誰もが思います。でも、その書 面に不備があり、訴訟騒ぎにまで発展なんてことになるとたまりません。 一般に裁判を起こす(起こされる)事に対しては、弁護士費用、手続きによって は保証金納付、拘束時間の発生等の直接的な負担、時間、労力をかけることに 対する仕事の中断、他への信用問題、当事者の精神的ストレス等の間接的な負 担があると考えられます。 もちろん、裁判を起こしたほうがよい結果が得られるケースもあるので、一概 に否定はできません。ただ、無用な紛争は防止したいものです。 では、具体的に何を予防、管理するのか? 危機管理といっても、その危機(リスク)は、世の中のさまざまな動向(政治や 経済)によって、変化していくものです。 基本的な部分は踏襲する必要はもちろんあります。でも、それをいかに実情に あったものとして活かせるかが重要です。 そのためには危機管理のサイクル化というのが重要であるという認識の下、す すめていきたいと考えています (各種契約に即したサイクル化を試みていきます)。 【基本となる予防法務サイクル】 1.計画・策定 リスク分析 対策計画の策定 新規文書の作成、既存文書の更新、契約書の標準化 2.導入・実施 対策計画の実行 標準化文書の既存業務への適用 社員教育等の実施 3.運用・監視 標準化された手続きを踏襲しているかのチェック 例外発生への対応 4.評価・見直し 現在の運用への適切性の評価・見直し (法改正、環境の変化にともなって) 例外の原因の調査 もうできていると考えている方もあるかと思いますが、そのような方は一度、 上記の見直しから考えてみてはいかがでしょうか?